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信州の静かな里山 長野県 鹿教湯温泉 斎藤ホテル

お知らせ

月: 2022年8月

  • 斎藤ホテルの「食」ビュッフェスタイルに込めた6つの工夫

    2022/08/14

    温泉旅館に泊まる時は、食事が大きな楽しみの一つ。

    斎藤ホテルでは26年前のリニューアルの時から、ビュッフェスタイルでお食事を提供しています。当時の温泉旅館は食事処や畳の宴会場、お部屋への提供が当たり前で、朝夕ともビュッフェスタイルという旅館はほとんどありませんでした。かなり珍しいケースです。

    好きなものを好きなだけ食べられるビュッフェスタイルは、食事を選べるワクワク感があり、それ自体が魅力的なのですが、思い切って変えたのにはそれだけではない理由がありました。

    斎藤ホテルには長期滞在されるお客様がたくさんいらっしゃいます。何日も滞在していると、同じメニューではお客様は飽きてしまいます。また一律に提供するスタイルだと、食の好みが様々なお客様の要望に対応することができません。ビュッフェスタイルであれば料理の種類をバラエティ豊かに提供でき、お客様は好みのものを選んでいただくことができるので、長期滞在には最適だと考えたのです。

    毎日食べても飽きがこないで、それでいてお子様やご高齢の方でも楽しめる斎藤ホテルのビュッフェメニューには、たくさんの知恵と工夫が込められています。そのなかで、主な工夫を6つ紹介させてください。

    ●和食・洋食・中華 毎日変わるメニュー

    提供する料理は和食、洋食、中華で、合わせて毎日40種類ほどが並びます。そのうち20種類ほどは毎日メニューを変えています。新しいメニューを考えるのはとても大変な作業なのですが、「寝る前に必ず料理の本や雑誌に目を通す」という勉強熱心な料理長が中心となって厨房全員で研究し、知恵を絞って考えることで多彩なメニューを実現しています。一生懸命考えた過去のメニューレシピは1000を超えています。

    中華料理 鶏肉の炒め物

    ●「ハレの食」と「ケの食」のバランス

    「ハレの食」とは、例えばお寿司やステーキ、手の込んだフランス料理など、祝いごとや特別の日に食べるような料理です。反対に「ケの食」とは家庭で食べるお惣菜のような料理。

    ハレの料理は印象が強く美味しさも際立つけれども、往々にして味が強いため、続けて食べ続けると飽きてしまいます。一方、お惣菜に代表されるようなケの料理は印象こそ薄いですが、毎日食していても身体に優しく飽きもきません。

    ハレのメニューだけでは食べる楽しみや刺激はあってもすぐに飽きてしまいます。かといって、ケのメニューだけだとせっかくの旅先で食べるには物足りない。この2つの要素をバランス良く提供していくことが、長く滞在されるお客様にも毎日の食事を楽しんでもらうための工夫の一つになります。

    「ケの食」カボチャの煮っころがし

    ●山のものと海のもの

    長野県は山に囲まれていて、盆地や高原で栽培される農作物は味が濃く地味豊かです。極力地元産のものを仕入れていて、郷土料理やお惣菜料理などをメニューの中心に据えて地域色を感じていただけるようにしています。

    一方で、お刺身をはじめとする海産物もメニューに組み込んでいます。

    お客様は長野県内の他に、隣県の山梨や岐阜、群馬といった海と接していない県からも多く訪れます。特に地元の長野県では海のものへの憧れもあり、旅館でお刺身を供することは一種の文化となっているようにも感じられます。お刺身は、長野県においては「ハレの食」となっているのです。

    山の中で刺身を提供することに否定的なお言葉をいただくこともありますが、そういった理由から海産物も積極的に提供するようにしています。なお、高速道路網や冷蔵技術が発達した現在では、長野県でも驚くほど鮮度のよい魚介類を簡単に仕入れることができます。

    鮎の開き

    ●既成品をなるべく使わず手作りで

    最近のレストランでは、コストや手間を削減するため、あらかじめ工場やセントラルキッチンで調理した食材や冷凍食品を使うケースが増えてきています。

    斎藤ホテルではなるべくそういった既製品を使わずに、現場で仕込みから手作りをするように心がけています。既製品はどうしても味が濃く単調になるため、毎日食べると飽きてしまうのがあまり使わない理由です。

    例えば、卵焼きやコロッケなど既製品が使われるケースが多いのですが、朝の卵焼きは、毎朝シェフが一つ一つ焼いていますし、お子様に人気のコロッケも、じゃがいもを蒸すところから手間をかけて作っています。

    シェフの手作りカツレツ

    ●甘味・辛味・酸味・苦み・鹹味・淡味の六味をバランスよく

    カレーなどの香辛料を使った辛い料理、酢の物などの酸っぱい料理、山菜の苦み、お豆腐などの淡い味、ごはんが進む塩味、ほっとする甘味……といった味の要素がまんべんなく楽しめるようにメニューを構成しています。味の要素が少しでもかたよると、不思議なもので毎日メニューを変えても「同じような料理」という印象をお客様に与えてしまいます。

    ●毎食15種類以上の野菜を使う

    健康のために野菜は欠かせません。たくさんおいしく食べていただきたいので、地元産の元気のいい野菜を中心に、毎食15種類以上の野菜が並ぶようにしています。

    サラダやお浸しなどで提供する野菜はもちろんのこと、お肉や魚料理の付け合わせの野菜も、メインとなる料理に負けないよう、旬のものや地物にこだわり、それを丁寧に切り分け、盛り付けしてあります。料理を取り分けるときに、ぜひ付け合わせの野菜を上手に手皿に盛り込んでみてください。野菜の魅力で食事の楽しみがアップすること請け合いです。

    ナスの煮びたし

    私たちの料理に込める工夫は、「美味しく、飽きない」が最大のテーマ。斎藤ホテルでは連泊して健康づくりをしていただく「現代の湯治場」を目指しています。ぜひ2泊、3泊して食事や温泉を心ゆくまで楽しんでください。

    【鹿教湯温泉 斎藤ホテル】公式HPはこちらから
    https://www.saito-hotel.co.jp/