CHEF'S MESSAGE〜料理長からのメッセージ〜

斎藤ホテルのお料理は、
お客様に喜んでもらうために、
「気取ってない」んです。

料理長:笹川 高人

趣味:映画をよく見ます。
最近のオススメは、ゴジラ1.0
CHEF'S MESSAGE 〜料理長からのメッセージ〜

みなさんは、どんな想いでお料理をされますか?
私の話が少しでも、みなさんの参考になれば嬉しいです。

私がまだ学生の頃、実家が妙高のスキー場ど真ん中で旅館をやっていたんですよ。
そんな環境もあって、自然とお料理に興味をもちました。

その後、白馬に移住しまして、ロッジをやらないかという話があり、
料理担当ということで、2年くらいかけてササッと作れるようになれば良いかな、なんて甘い考えで、東京の洋食系のレストランに入りました。

やってみたら、こんなに大変なのか、と正直ビックリしました。

それと同時に、料理とは、こんなに奥が深い世界なのか、と感じはじめて、もっと経験を積みたくなりました。

結局2年のつもりが、もっと腕を磨きたいと思うようになって、
東京の洋食系のレストランに4年、その後新潟のホテルに5年、
白馬のホテルに7年勤めました。

そして、私が32才くらいの結婚した時ですね。
偶然、知り合いの方が、当時の斎藤旅館ホテルの料理長と知り合いで、
洋食の料理人を探している、と紹介してくれました。

実は、面接の時、ここじゃやりたくないな、と正直思ったんです。
なぜなら、ブッフェ料理がメインだったからです。
今までコース料理を出していたので、少し抵抗がありました。

ですが、社長との面接で未来のお話をした時、何年かして軌道にのったら、隣にコースを出すレストランも出していきたいので、力を貸して欲しい、というお話に、とても興味を持ち入社いたしました。

私が入社した時は、ちょうど斎藤旅館から斎藤ホテルに建物もスタイルも大きく変化していく時期でした。
最初はやり方が違ったりして、戸惑いながらも、なんだかんだ言いながら、このホテルがどんどん好きになっていったんですよね。

キッチンスタッフも十分にいなくて大変でしたが、徐々に数年かけて、料理内容も私の料理に対する考え方も、時と共に変化していきました。

斎藤ホテルは、他のホテルと違い、リピート率70%以上あるんです。
リピートしていただけるお客様は、だいたい3泊して年に4回とか来ていただけるんです。

そういったお客様は、どういった人達かと言いますと、
年配のご夫婦が多かったりするのです。

そのご年配の方々が、若い頃自分で作って食べていた当たり前の「きんぴら」や手の込んだ「お総菜」などのお料理を、今では、おっくうで作らなくなってしまったものが、当然あると思うのです。

斎藤ホテルでは、そんな当たり前に「ありそうで無いもの」を召し上がっていただきたいのです。
既製品を使用すれば楽ですけど、なるべく既製品使用せずに、ちゃんと手作りのものを。

そういった努力があってか、年配のご夫婦から独立されているお子さん達は、ご両親を1週間も安心して、斎藤ホテルに預けていかれるわけです。

親想いのお子さん、お子さんと言っても40〜50代ですが、いつも車に乗せて送り迎えする姿をお見かけます。
そういった方々のお車は、ベンツを中心とした外車の場合が多く、きっと舌が肥えている方々なので、決して気を抜けません。

そして「健康」がコンセプトにありますので、海の物もかなり使いますけれども、野菜をたくさん使い、飽きのこないように、洋食だけではなく、和食、中華もバランスよく提供いたします。

連泊が基本ですので、お客様にとってビュッフェが一番魅力的なのです。

いつからか、自分の腕を試すようなお料理を追求するより、すぐ目の前にいらっしゃるお客様に、飽きの来ない、地味でも「ありそうで無い」お料理をお出しして喜んでもらうことが、斎藤ホテルらしい、と思うようになりました。

ですから、いつも私は言うのです。
斎藤ホテルのお料理は、決してカッコよくはありません。
特別すごいお料理を作っているわけでもないのです、と。

先程、なぜ32年間も長く続けてこられたのか?とご質問されましたが、

それは、他のサービスやフロントの人もそうだと思うんですけれど、
斎藤ホテルの文化が、ちょっと他のホテルとは違うような気がするんです。

それは、何かというと、
「気取っていない」んです。

何というか、気取ったサービスじゃないんですよね。

例えば、かなり年配の親御さんを、その子供さんが、ここだったら大切な親を1人でも1週間、安心して預けられるというような「安心」なイメージというのでしょうか、「気取っていなくて安心出来る場所」なんです。
お客様もスタッフ自身も。

スタッフは優しいです。
レストランもサービスもフロント関係スタッフも、皆優しいと思います。

それが、良いサービスを謳う一流のところとは、ちょっと違うのかもしれませんけど、それが「斎藤ホテルの文化」だと思いますね。

CHEF'S MESSAGE 〜料理長からのメッセージ〜

どんな方に来ていただきたいですか?

即戦力の方に来ていただければ理想ですけど、
ちょっとお料理をかじったことのある方で、これから本格的にお料理をやってみたいと言う方でも応募していただけるとうれしいです。

もちろん、中卒でも高卒でも大卒でも、新卒でお料理初心者の未経験という方も歓迎いたします。
今、信州フレンチ「Restaurant渓」を任せている彼も最初は初心者でしたしね。

よく面接の時にお話するのは、
斎藤ホテルのお料理はブッフェが中心ですから、
フレンチや中華、和食など本格的な専門技術やエキスパートな経験を求めてる方は、まず県外のちゃんとしたところで学んだ方がいいのでは、とお伝えしています。
うちは、何でもやらしてあげるけれども、そういう突き詰めたお料理はやっていないので、後悔するかもしれないからです。

その代わり、斎藤ホテルのキッチンでは、まず最初に洋食の見習いからやってもらいます。
今までの流れでしたら3年間やるとでストーブまでいけます。
ストーブを1年経験してもらったら、私と組んで和食を1年間やってもらう感じです。
そこで十分出来るようになったあと、今度は中華をお料理してもらいます。洋食に戻りつつですが。

様々な料理を覚えられるのが斎藤ホテルのキッチンの特徴ですね。

それと、本人次第ですが、もしデザートに興味があるんだったら、高いコースにはなりませんが、自分で時間を作って自由にやっていいし、

お魚を1からおろしてみたいんだったら、お魚を仕入れてあげるから1匹全部おろして練習しても構いません。

鶏もおろしてみたいんだったら、取り寄せていいですし、
向上心がある方には、ちゃんと基礎の技術を教えていきたいと思っています。
それが、私に出来る一番の役目だと思っています。

既製品のものに、少し手を加えて作る事もできますが、ソースだろうとスープだろうとカレーだろうと、1から作れるようになることは、とても大事なことだと思うのです。

教えてあげたいと言いますか、覚えてもらいたいと思うのには、理由があります。

ずっと斎藤ホテルにいてくれればいいんですけど、
この先、他の所へ行くことがあった時、基礎を含め、魚とか鶏をおろせたりするくらいの技術がないと、いろいろ大変だと思うのです。

お料理を続けていく限り、絶対にその方が、その人の将来のためになりますし。

オムレツを絶対に焼いてもらうのには、そんな想いがあるからです。
他では、ほとんどこんなことは無いですが、勤務時間内であれば、好きなだけ何個でも、本物の卵を使って焼く練習していいよ、と言っています。

せっかく斎藤ホテルに来たことが、ムダになってほしくないので、忙しい中でも時間をつくって一緒に学んでいけたら、お料理の世界が広がるし、もっと楽しくなると思います。

そして、斎藤ホテルのブッフェは、毎日メニューが変わっていきます。
ですからメニュー開発や、それに伴う仕入食材の選定や在庫管理も自然と学んでいくことも出来ますよ。
与えられた事だけでなく、自ら向上心があれば全面的にもサポートさせていただきます。

今、キッチンメンバーは、全部で8人です。
年齢も60代が2名、40代が3名、20代が3名です。

変なヤツがいないんで、働きやすいです。

早番と遅番の2交代制で、休日も月9日あります。
斎藤ホテルは、朝食がありますので、早番は、朝4時頃から開始されますが、その分終わるのがはやく、昼の11〜12時くらいには帰宅します。
遅番は、10時30分から夜の8時30分くらいまでです。

ですから、朝が苦手という方は難しいかもしれませんね。

それと面白いことに、12/24は斎藤ホテルが休日を取ります。
稼ぎ時に、スタッフを優先にして休みにするというのが、私たちの働き方の大きな特徴の現れですね。

最後に、自慢できるようなピカピカなキッチン設備ではないですけど、一度雰囲気を見に来ていただければと思っています。

少しでも、斎藤ホテルの文化に触れてもらって、言葉にならない「何か」を感じてもらえれば、とてもうれしいです。

皆さんのご応募、お待ちしております。

CHEF'S MESSAGE 〜料理長からのメッセージ〜

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